ベーシストのレコーディング8「打ち上げ会」
「□□□・ブルース」のコーラスのダビングも終わり、録音された音源(ラフRECのミックスダウン)のカセットテープを、スタジオ内でラジカセで聞いてみた。
「□□□・B to C」 も一緒に。
完璧ではないものの、今回のレコーディングの空気感が充分に、伝わるサウンドがスピーカーから流れてきた。
その数日後、Pさんと私とプロデュース担当の若い男性の3人が、レコードプレス前の音源のミックスダウン作業に立ち会った。
録音テープの多分8 ー 12トラックの音源(ドラムだけでマイク3本分あり、バスドラ、スネア&タム、シンバル各々
)をもとにする。
各トラックの音量、音質など、全体とのバランスを決める。
また全体をステレオで再生した時、音像の位置
(左 Lch、中央Cch、右Rch)も、
どうするかを決める。
マスター音源2chを作りあげる。
◆これは、レコーディング後の大変重要な作業です。
あと、旅客機の離陸時の効果音や□□□街の有名な鐘の音の音源を、別に用意して合成したりと、なかなか大変な仕事もありました。
◆マスター音源も出来上がった。
リーダーのPさん、エンジニアの方もお疲れ様。プロデュースの若者も。
私は1見学者で、初めての体験だから、おとなしくしてました。
昼過ぎから始めて、なんとか夕方には終わったと思いました。
その後、しばらくして渋谷の道玄坂にある炉端焼きの店で「打ち上げ会」が行われた。
私は今回のセッションバンドの中ではドラムの人の次に若く27歳だった。
ドラムのKさんは事情があって参加出来なかった。
私が記憶している先輩ミュージシャンからの、貴重なアドバイスが幾つかありました。
キーボードのBさんが大事なことを教えてくれた。
ベーシストは、「もっと勇気を持って前面に出てバンドのSoundー音楽の流れをーGroove(乗りのいいリズム)でーバンドを引っ張っていく。」
◆現在の私はヴォーカルのメロディラインを引き立てる役割も担っていると考えます。
そしてもっと
「音楽の中で遊ぶ心が大切なことだ! 」
と熱っぽく話してくれた。
ベース経験2年半の私にとっては、なかなか難しい内容であった。
でも、いま考えると有り難い言葉でした。
後もう一つ、音楽はアップテンポな曲よりスローな曲の方が難しい。
では、どうしたらいいか?
◆心の中で4分音符の 1拍を16分音符の4拍あるいは、3連符の3拍として勘定する。
◆そうすればスローな曲でもしっかり「リズム」を刻む事が出来る。
□これは目からウロコの話であった。
言われてみれば、なるほどねー。という
大事なアドバイスでした。
会は終電までにはお開きとなり、後はレコードプレスの完成を待つだけとなりました。
1 から 8まで長い間、お付き合いありがとうございます。
「ベーシストのレコーディング」は完結しました。
次回は「アバ」の魅力など書いてみたいと考えています。
では、また。