ベンチャーズとの握手した、思い出!
もう45年前にもなるので、記憶の彼方に退いていた真実があった。
私が19才の時のこと、夏の日曜日、都内の遊園地「豊島園」で、ベンチャーズのサマーライブが、無料で開催されたことがあった。
私は、「京都慕情」に夢中になっていた時期で、その新鮮なギターサウンドと奏法、バンドパフォーマンスの虜( とりこ )になっていた。
夏休みであり、一番上の姉の子供が我が家に泊まりに来ていた。
上は9歳の女の子、下は7歳の男の子で、二人を豊島園に連れてきて、遊ばせていた。
ジェットコースターなどを、上の女の子と乗ったと思う。
私の目的は、やはりベンチャーズであった。
公演ライブは、夜の6時くらいからなので、随分時間を持て余したが、夕方から席取りしたり、なかなか、大変だった。
確かライブは土曜、日曜と連日やったか、また別の日だっか2回行われ、私は何れも出かけたと思う。
甥っ子、姪を連れ出した日は、帰宅が夜の10時近くになり、家に帰ってから、私は親からえらく怒られた。
「こんなに遅くまで、あずかっている子供
を連れ回して、本当にお前って奴は!」
という次第で身が宿む思いであった。
多分、私がベンチャーズのリードギター、ジェリー・マギーと握手したのは別の日だったと思う。
彼はマネージャーらしき男性と二人で公園内を散歩していた。
ライブ前の、くつろいだ様子で散歩を楽しんでいるようであった。
私はそれを見かけると、彼に近寄り握手を求めたら、快く応じてくれた。
その手は、とても大きくて肉厚であった。よくそんな手で、繊細な演奏が出来るものだと思った。
今にして思えば、カメラを持っていったので、記念撮影しておけばよかったと悔やまれる。
その時は、そんな余裕はなく胸がドキドキしていたのだから!
本人を目の前に、やはりこちらが照れてしまった。握手だけで精一杯だった。
遠い昔の、思い出の話でした。