ギターと俺

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ELVIS「エルビス」世界を変えた男


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図書館でエルビスのエピソードに関する本を見つけた。

彼の「誕生」から音楽に憧れて、また自立するための「故郷からの脱出」など軽いタッチで描かれ読みやすかったので一気に読んでしまった。

エルビス・プレスリー
世界を変えた男
東理夫(ひがしみちお )著
文藝春秋

ラスベガス・インターナショナル・ホテルのライブ映像で描かれている偉大なエルビスに、こんなにも悲惨な生い立ちがあり、彼独自の音楽スタイルがいかにして、作られてきたのかが書かれている。

黒人のブルース、魂のさけび、人種差別、黒人独自のリズム感とメロディライン、エルビスが生まれたミシシッピ州は、白人音楽も黒人音楽も耳に入る環境であった。

エルビスには双子の兄がいたが、出産時に死亡していた。

家族には金はなく、父親の靴箱に入れられて共同墓地に埋葬された。
墓を買う金もなかった。
とても悲惨な生い立ちでした。

エルビスはすでに3歳ころには、教会で賛美歌が歌えたという。

生まれる前母親のお腹の中にいた時から、母親が歌うメロディがエルビスに歌や音楽への感性を育ててきたのだろうか。

音楽に対する記憶力がずば抜けていて、周囲のものを驚かせた。

一度聞いた曲はその場で復唱できた。

エルビスが幼児期代を過ごした土地で、ともに働く黒人たちやプアホワイトたちが歌う「コットンピッキンソング」やブルースなどが柔らかな脳にしみこんでいった。

ゆっくりと時間をかけて、歌を歌うことの喜びと悲しみを吸収していった。

10歳の誕生日プレゼントで送られたギターが、彼の人生を決めるきっかけになったともいえる。

エルビスの独壇場のキレのあるリズム感は、この頃から育まれてきたのだろう。

ラジオで放送されたヒット曲や黒人音楽に夢中になり、徐々に自分流のスタイルを作り上げてゆく。

この本の中で、1番感動したのはエルビス・オン・ステージのライブオープニングで「ザット・オールライト・ママ」がなんで選曲されたのかが、分かったことでした。

エルビスが音楽シーンに登場するきっかけになった、初レコーディング曲が「ザット・オールライト・ママ」 だったのです。

私は45年も時間を経て、この事実を知りました。
図書館で本を手にして、初めて分かったこと。
やはり、図書館はたまには覗いて見るものですね。
表には出ない、裏の真実が隠されているのですから。

では、この辺で。
次回は「ハートブレークホテル」にまつわる記事など書きたいと思います。

では、また次回。